行政書士試験の独学勉強法。「早く読む」が暗記には効果的

資格 行政書士試験

最終更新日:2017/11/20

効率的な勉強方法

このサイトでは行政書士試験において記述抜きで180点以上をとるための独学勉強法について紹介している。

今回は行政書士試験を受けるに当たって効率的だった全体的な勉強法について紹介していく。

  1. 効率的な勉強方法
    1. 同じ教材を何度も反復してできるだけ速く読む
    2. 問題集は解くというより解答を読むもの
    3. 忘却曲線について
    4. 蛍光マーカーについて
    5. 得点目標は定めない
    6. 毎日少しでも勉強するのが大事
  2. 次回は条文学習について

同じ教材を何度も反復してできるだけ速く読む

同じ教材を何度も何度も反復しまたできるだけ速く読む、この方法がもっとも暗記に役立った。行政書士試験だけではなく暗記が必要な試験全般で有効だと思う。

個人的には書くよりも読む方が効率がよかった。記述の勉強以外では読むことのみを行っていた。

速度については最初は気にしなくていいと思う。

最初のうちは一つの教材を一読するのに何日もかかるが、何度も反復しているうちに自然とテキストの内容を先読みできるようになり、その結果一読する速度が1日、半日と勝手に速くなっていくからだ。(正確には読まなくても知っている部分が増えた。)

参考書のどこに何が書いてあるかだいたい分かるようになる。そうなると読むのに余裕ができてきて、目は文章を追いつつ頭の中では「でもこの場合は○○の問題もあるんだよな」と違うことが考えられるようになり、いろいろな知識を紐付けることができる。

さらに速く読めるようになることで教材全体の内容を時間差なく一度に頭に入れられる。

何日もかけて読むと忘れてしまって気づきにくいページの飛んでいる内容を結び付けやすくなる。こうなることでさらにいろいろな情報が結びつき忘れにくくなる。

問題集は解くというより解答を読むもの

先ほどの「速く読む」に関連して問題集の効率的だった使い方について紹介する。独学ではなおさら重要なやり方だと思う。

速く読むと言うのはなにもテキストだけの話ではない。問題集についても同じだ。

新しい問題集では今まで見たことのない問題が載っており使い古した問題では得ることの出来ない”問題を解くこと”の練習が出来る。だからこそ一問一問大切に問題文を読んで解答に進んでいないだろうか?

このやり方ははっきりいって時間がもったいない。今優先すべきは問題の解き方に慣れることではなく、いかに効率的に暗記するかだ。だから1周目は問題を読まずに先に解答から読む。解答を読んでも意味が分からない場合のみ問題に目を通す。こうすることで問題集の解答を参考書のように使うことができ、考え込む時間をなくすことが出来る。また問題が解けないストレスも減る。

そして2週目は問題を最初から最後まで解く。このときも問題文を読んで少しでも詰まるならすぐに解答に進む。とにかく考え込んでいる時間を出来るだけ少なくする意識が大事だ。

忘却曲線について

今回、行政書士の試験勉強で初めて意識したが、厳密に忘却曲線を考えて勉強するとそのスケジュール組むのに勉強時間を削られるという本末転倒なことになりそう(独学ではスケジュールを管理してくれる講師がいない)なので、個人的には以下二つの方法を取っていた。

下記以外でも、普通にやるより繰り返し反復できるスパンが短く取れる方法ならなんでもいいと思う。

  1. 勉強中に他の科目の関連部分を思い出す
  2. 先週の同じ曜日にした勉強をその日の最初に復習

一つ目の「勉強中に他の科目の関連部分を思い出す」は例えば、商法の勉強中に「~と推定する」という部分が「~とみなす」となっている問題に出会ったときに、そういえば民法でもいくつか「~と推定する」があったな、と思い起こすといったような事をしていた。

二つ目の「先週の同じ曜日にした勉強をその日の最初に復習」は色つきの付箋でその日その日にやった分の印をつけておき、来週の同じ曜日にその付箋の部分を復習していた。これだけでだいぶ定着率が上がったように思う。独学でも準備に時間がかからずに実践できる反復方法なのでおすすめだ。

蛍光マーカーについて

蛍光マーカーをひくだけで記憶しやすくなる、という勉強法。

「ただ単に蛍光マーカーをひく」という動作で記憶できているわけではなく、読んでいるときにマーカー部分が目に付きやすくなるので暗記しやすくなる。効果はあったように思う。

得点目標は定めない

よく色々なサイトなどで得点目標が載っている。「行政法は8割得点を目指し、80点はここで確保したい」のように。

ただ、ぼくは何か急かされている気がしてしまうのであまりオススメしない。

本当は得点目標を定めて勉強した方がいいとは思うが、思うように点数が上がらないと勉強自体が苦痛になってしまう。そうでなくてもストレスが溜まるのがイヤだった。また、目標に達した段階でその科目に対して妥協してしまう気がする。

なので、得点目標は定めず、その都度一番苦手な分野を底上げしていく。というやり方を取っていた。

これだと目標点がないので気楽にでき、また同じく目標点がないので各科目に対して妥協することがなかった。結局のところ記述抜きで180点取ろうとすると各科目から取れるだけ取らないといけない。妥協しなくてすんだのでいい方法だったと思う。

毎日少しでも勉強するのが大事

毎日勉強する習慣をつけることが大事だった。これは忘却曲線の考え方からもですが勉強に入るまでの”面倒くささ”克服のためでもあった。勉強法というよりもモチベーションとか気持ちの話。独学で陥りやすいモチベーションの低下に悩んでいる人も多いのではないだろうか。

ある程度勉強を休んでいるといざ再開する時にめちゃくちゃ抵抗がある。ゴールデンウィーク後の出勤のような。しかも前はちゃんと覚えていたはずの知識をきれいに忘れてしまっており、その「忘れているという事実」自体にいらだってしまいモチベーションが下がる。なので毎日10分でもいいので勉強を続けることが大事だと思う。

とわかっていても、つい忙しかったりで勉強できなくなってしまう。個人的には朝起きて一目散にテキストを手に取るのがもっとも”面倒くささ”を感じずに勉強に入れた。

また、これは忘却曲線からの話だが、例えば毎日1時間勉強されている方なら1時間ずっと一つの科目をするのではなく、細かく20分程度に区切り全科目をする方がいいと思う。こうすることで完璧に忘れるということがなくなった。

プロのピアニストは一日でも弾かないと3日分技術が後退するって聞くが、勉強でも同じようなことなんだと思う。

そして「単に勉強している」だけだと例えば会社法が2週間ぶりとか、科目別に見ると「(その科目は)勉強していない」ことになってしまうので、出来る限り毎日少しでも全科目に触れることが大事だと感じる。

次回は条文学習について

次回は科目ごとの条文学習をどこまで行えばいいのか、そもそもその科目の条文は読む必要があるのかについてみていく。