totoBIGの不正疑惑問題をおもしろ考察

くらし

2017/02/22(水)

ちゃんとわかるためにBIGのおさらい

今回(2017年2月20日ごろ騒ぎになりました。)の不正疑惑に話を進める前に少しだけおさらいをしておきますね。何が騒がれているのかが、わかりやすくなるはずです。

totoBIGというサッカーの試合結果を予想する宝くじがあります。運営は「独立行政法人日本スポーツ振興センター」という公共機関で販売に関しては楽天やyahooなど多くの提携先が行っています。

totoには普通のtotoとtotoBIG(以下BIG)の二つがあり、totoは全13試合の勝敗を自分で予想してマークしていきます。BIGの方は全14試合の勝敗を機械が自動でマークします。

「勝ち=1、負け=2、引き分け=0」としてマーク。普通の宝くじは0~9の数字を使うけどtotoでは0~2だけ!

totoは競馬みたいな感じで、BIGは抽選にサッカーの勝敗を使っている普通の宝くじみたいな感じなんですね。

んで、BIGでは自分で勝ちチームを選ばないので、買い方としては何口分購入するか選ぶだけ。すぐにランダムに割り振られたくじが発券される”はず”でした。

騒がれていること

今回騒がれている不正疑惑の中心は楽天にてBIGをネット購入したユーザー。この方は12日にネットで5口分購入し、翌日の13日にもう10口分買い足しました。

すると…

左:12日購入分の5口、右:13日購入分の10口

一口分の当選番号。縦に見ます

上の写真の左側が12日に購入した5口分の当選番号で右側が13日に購入した10口分の当選番号です。

サマージャンボなんかの一般的な宝くじは当選番号が横に書かれているので、最初BIGの券は見にくいですよね。BIGは一口分の当選番号が縦に書かれ、一画面に最大10口分表示されます。

なんと12日に購入したくじも13日に購入したくじも最初の5口分の数字が全く同じになっちゃうという珍事が起きたのです!

起きる確率

14試合分の勝敗予想が5口すべてで同じになる確率は、約25溝0316穣0000杼0000垓0000京0000兆0000億0000万0000分の1となるそうです。数字が大きすぎてよくワカランとなっちゃいますが、BIGで普通に一等を当てる確率が500万分の1なのでこれがいかに異常な数字かわかると思います。

確率上は一応起こりえるかもしれないけど絶対といっていいほど起こらない数字ですよね。騒ぎに対して運営側の独立行政法人日本スポーツ振興センターは以下のようにコメントをしています。

また、コンピューターが投票内容(「1」「2」「0」)を発番する際の仕組みにおいて、重複した投票内容の出現はあり得るものであり、この事象につきましても、システムの不具合や不正な操作等によるものではないことを確認いたしました。(発番の仕組みの詳細につきましては、セキュリティ上の観点から公表しておりません。)

http://www.toto-dream.com/press/20170220.html

ココから考察!

あらすじが長くなってしまいましたが、日本スポーツ振興センターがいうように「重複がありえる」とは先ほどの確率を見るととても思えないですよね。んじゃナニが原因なの?ということを考えてみましょう。

  1. ネットの情報が間違っている
  2. システム側でチームの強さを判断して当選番号を操作している
  3. ランダムを作るプログラムのバグ

①ネットの情報が間違っている

最初に実は一連の騒動がデマだった可能性です。自分で当選番号を加工してあたかも同じ数字が重複しているように見せかけるのはカンタンにできますよね。

でもこの券を買ったユーザーさんは購入履歴の画面もスクリーンショットを撮って公開してくれていますし、また運営側が騒動以降システムメンテナンスを繰り返している(2017年2月24日にもメンテナンス有り:楽天公式サイトへ)事を考えるとデマではないんじゃないかなと思います。

②システム側でチームの強さを判断して当選番号を操作している

不正疑惑を疑われている部分です。サッカーの勝敗結果なのでやっぱり強いチームと弱いチームとのマッチになるコトってありますよね。むしろ実力が拮抗しているチーム同士があたる事の方が少ないように感じます。

あらかじめ各チーム毎の強さを点数化しておいて、くじを発券するときはランダムとうたいながらも実際はシステム側でその”強さ評価”を比較してくじの出目を操作して当りにくくするくらい簡単にできますし、もっと複雑な当りにくくする仕組みを取り入れてもばれないですよね。

先ほどの天文学的な確率は各出目の出現確率が3分の1の場合ですので、各出目の出やすさが操作されている場合はかなり確率が下がると思います。

それでもやっぱり天天天天天文学的な数字から天文学的な数字になるだけなので、あんまりないかなと個人的には思います。

③ランダムを作るプログラムのバグ

BIGはランダムに数字を割り振るのでした。まさか注文ごとに向こうのお姉さんがサイコロを振っているわけはなく、パソコンが自動で行っているはずです。

パソコンが作るランダムって聞くと絶対に予想できない数字が出てくると思いがちですが、実はパソコンはそこまで賢くないんです。

パソコンのランダム数生成の仕組みは、

  1. 数式(y=2x+1みたいなやつ)に何か数字(x)を入力
  2. 出た答え(y1)がランダム数
  3. 数式(y=2x+1みたいなやつ)のxにさっきの答え(y1)を入力
  4. 出た答え(y2)がランダム数
  5. 数式(y=2x+1みたいなやつ)のxにさっきの答え(y2)を入力
  6. :ずっとこの繰り返し

※本当はもっと難しい数式です。こんな風に数式を通って出てきた(y)をさらに数式に入れていく事でどんどん数字を作っていきます。

最初に入力する(x)が同じなら必ず同じ答えが出るので実はぜんぜんランダムじゃないんです。このようなランダムの作り方を擬似乱数と呼びます。

じゃあどうしているかというと、最初に入力する(x)を例えば「何年何月何日何時何分何秒コンマ何秒」とかにしてランダムっぽくしてます。こういう最初の(x)をseedと呼びます。ランダム数を作るためのseed(種)という意味だそうです。

何かのバグでこのxが同じになってしまえば今回の事件のように全く同じランダム数が作られ、全くおんなじ当選番号が生成されることになります。

同じseedなら…

1回目:1 20 4 7 8 …
2回目:1 20 4 7 8 …

異なるseedなら…

1回目:1 20 4 7 8 …
2回目:5 10 9 37 3 …

個人的には何かのバグでseedが同じになってしまったのかなと思います。

コラム:ならパソコンでホントのランダムって無理なの?

先ほどの擬似乱数はソフトウェアでランダムを作る方法で、他にもランダム生成用の機械を別途使う方法があります。

例えばそのときの機械内部のノイズを利用したり、温度を利用したりする事でもう少しランダムに見える数字を作ることが出来ます。

totoBIG不正疑惑事件まとめ

今回はtotoBIGの不正疑惑事件についておもしろそうだったので紹介しました。

ネット上には「ギネスに登録申請したらギネスがシステム不具合かどうか判断してくれるんじゃない?」という意見もありましたが、おもしろい方法ですよね。

システムを作っているのが運営している日本スポーツ振興センター側なのか販売していた楽天側なのかはわかりませんが、信用をなくしちゃうので、やっぱり不具合を認めるのは難しいんだろうなと思います。でもちゃっかりとシステムメンテナンスを行う感じ、皆まで言うな。後は察しろって事かもしれませんね。

こっちの事件も興味そそられますよ!【天才?どうやって?15歳のチケット転売詐欺の手口と仕組み